私たちの口の中には、 一般的に培養できるものだけでも400〜500種類ほど、 培養できない細菌を入れれば700種類ともいわれるさまざまな細菌が棲み着いています。 これらの細菌のうち、 むし歯の原因菌は口の中に残った糖分などをエサに、 一方、 歯周病菌はタンパク質やアミノ酸をエサにして、歯の周囲に歯垢 (プラーク ) と呼ばれる、 白くてネバネバした物質を作り出します。
歯の表面を爪でなぞってみると、 爪には白っぽい、 いわゆる 「歯くそ」 が付いてきます。 これが歯垢です。 ブラッシングを怠けたり、 磨き残しがあったりすると歯に付着した歯垢の層はどんどん厚くなり、 歯周病菌がくっつきやすくなってしまうのです。
歯垢に取り付いた歯周病菌は心地よい住環境を求め、 空気が届きにくい歯と歯肉の間にに向かって移動を始めます。
ここにはもともと 「 歯肉溝 」といわれる 1〜2mmのすき間があり、 歯周病菌はこの歯肉溝から奥へ奥へと潜り込んで行きます。