「 ホムンクルス図 」 と言う、 医学生が生理学の授業で必ず目にする図があります。
脳神経外科医であるワイルダー・ペンフィールドが描いた図で、 脳の中で動作を司る 「 運動野 」 と、 感覚を司る 「 感覚野 」 を
表しています。 それぞれの外周には、 いびつな形で手・足・顔などが描きこまれています。
脳が体のどの部分と密接につながっているか、 それが示されています。
実は、 歯や舌や唇を含む 「 口 」 に関しては 、 表面積は指と同じく10分の1以下しかない口が、 脳の中では、 運動野と視覚野の
それぞれ3分の1を占めています。 口とつながっている顔まで含めると、 なんと半分近くを占めているのです。
それにしても、 なぜ口は、 脳内でこんなにも広い範囲を占めているのでしょう? それは、 命が口に始まり、 歯で終わるからです。