スタッフブログ

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2017.01.20更新

     急速に高齢化が進む日本では、 増大する医療費が問題になっています。     各家庭においても、 老後に向けて医療費支出をどう抑制するかが課題と言えるでしょう。

     自動車部品メーカ・デンソーの健康保険組合が被保険者の医療費を分析したところ、 歯周病にかかっている人はかかっていない人よりも、歯科だけでなく医科の1人あたりの医療費も年間平均1万5800円多くかかっていることがわかりました。

     60歳以上になるとこのさは、3万円前後まで広がります。     衝撃的な事実として、歯周病で治療を受けている人の多くが糖尿病にかかっていました。

     では、 どうすれば医療費を抑えられるのでしょうか。     デンソーの場合、 定期的な歯科検診を実施している事業所では医療費が5年間で最大23%も減少したのに対し、実施しなかった事業所では24%増加していたとのことです。

 

     歯周病の予防や早期発見・治療は、 生涯にわたって医療費を抑えるポイントと言えそうです。

投稿者: 南歯科医院

2017.01.17更新

     歯周病と糖尿病には密接なかかわりがあることは明らか。     歯周病の人は糖尿病を併発していることが多く、 また、 糖尿病患者は歯周病が重症化しやすいこともわかっています。

 

     歯周病が悪化すると糖尿病も悪化する、 それならば歯周病を治療すれば糖尿病が改善するのではないか……。     それを明らかにした研究結果が、 いくつか発表されています。

     岡山大学大学院でおこなわれた研究 ( 岩本義博氏ら ) もその一つ。     歯周病と2型糖尿病を併発しいている患者に、歯周病の治療をを実施し、 治療前と後でHbA1c ( 血糖値の指標 ) を比較しました。

     その結果、 治療後にはHbA1cが明らかに改善していたのです。     また血糖値を下げるインスリンを作りにくくするTNFーα ( 腫瘍壊死因子 ) の血中濃度も、 減少していました。

     糖尿病を治療中の人は、 すぐに歯周病の治療も始めましょう。

投稿者: 南歯科医院

2017.01.16更新

     「 喫煙 」 は、 歯周病を悪化させるリスク要因の一つ。     国立がん研究センターが1164人 ( 男性552人、 女性612人 ) を対象に行った疫学調査で 「 男性 」 は自らタバコを吸う人はもちろんのこと、 人の煙を吸う 「 受動喫煙 」 でも歯周病のリスクが高まることが明らかになりました。

     「 男性 」 で 「 受動喫煙経験のない非喫煙者 」 を基準に比較したところ、 「 喫煙者 」 は約3.3倍、 「 家庭のみで受動喫煙経験のある非喫煙者 」 では約3.1倍、 「 家庭および家庭以外の場所で受動喫煙経験のある非喫煙者 」 では約3.6倍、 重度の歯周病になるリスクが高くなりました。

     タバコのニコチンは歯周病を引き起こす歯周病菌の発育を促し、 その病原性を高めます。     受動喫煙でも同様のメカニズムで歯周病の悪化に拍車をかけることが推察されます。

 

     この研究では、 女性の場合は受動喫煙と歯周病との間に関連が見られず、 その理由は不明とされています。

投稿者: 南歯科医院

2017.01.13更新

     勃起不全 ( ED ) と歯周病の関連が注目されています。     2012年に 「 米国泌尿器科学会年次集会 」 で発表された報告を紹介しましょう。

     台北医学大学の研究チームが 「 勃起不全の男性3万3000人 」 と 「 勃起不全ではない男性16万2000人 」 を対象に5年に及ぶ追跡研究をおこなったところ、 勃起不全群に占める慢性歯周炎の人の割合は27%、 勃起不全でない群は9%と大きな差があることがわかりました。

 

     またトルコでおこなわれた研究でも、 勃起不全患者 ( 30〜40歳の男性80名 ) の53%が 「 重度慢性歯周炎」 でしたが、 勃起不全ではない人 ( 同82名 ) では23%で、 明らかに少なかったという結果が出ています。

 

     陰茎の内部に何らかの理由で血液がスムーズに流れないと、 勃起できなくなります。     こうした血行障害を起こす原因にはストレスなどさまざまなものがありますが、 血管内皮細胞の機能が低下すると勃起不全になリやすいことがわかっています。     歯周病は言ってみれば、 ずっと炎症が続いている状態ですから、 血液を通して血管内皮細胞を傷つけている可能性があるのです。

投稿者: 南歯科医院

2017.01.13更新

     同じ民族で、 同じ場所に住み、 同じような物を食べていても、 歯周病の進み方は人によってかなり違うことが分かって来ました。

 

     発端は、 40年ほど前、 スイスの研究者らがスリランカのお茶農園で働く人たちを対象におこなった研究です。

 

     農民たちには当時歯を磨く習慣がなく、 歯科医師もいません。     そこで  「 歯磨きや治療をしないままほったらかしておくと、 歯周病はどのように進むか 」 を調べたのです。     全員歯周炎にはなるのですが、 11%の人はほったらかしにもかかわらずそれ以上は進行しません。

 

     一方で一割弱 ( 8% ) が重症化し、 20代から歯周病の症状が出始め歯が抜け落ち、 40代になるとほとんどの歯を失いました。     歯周病の進行状況は大きく違ったのです。     先進国でも歯周病患者の10%前後は重症になることが報告されています。     また、日本臨床歯周病学会が行った歯周病実態調査では、 30〜40代の若い世代でも重度歯周病患者が15%ほどを占めていました。

投稿者: 南歯科医院

2017.01.13更新

     歯周病が進行してしまった歯を残しておくと、 その歯を支えている歯槽骨だけでなく、 隣りの歯や周辺の骨にまで悪影響を及ぼします。

 

     骨がかなり溶けて、 すでに噛む機能を果たしていない歯を残していても何の役にも立ちません。

 

     無理に残しても、 結局抜かざるをえなくなるケースがほとんどで、 かえって抜いた後の状態が悪くなって入れ歯を入れるのが難しくなったり、 腫れや痛みが生じたりするなど不快な症状を繰り返す原因にもなります。

 

     歯を残したいという患者さんの気持ちも理解できます。     ただ、 歯科医師も必要があるから抜歯をするのです。     主治医の説明に納得できないときは、 他の歯科医師を受診して意見を聞くのもいいでしょう。

投稿者: 南歯科医院

2017.01.12更新

     歯周病で歯が全部抜けてしまうと、 一昔前までは総入れ歯にするしかありませんでした。

 

     近年は人工歯根を埋め込んで再建する 「 インプラント治療 」 が普及しました。     見た目も使い心地も自分の歯に近く、 歯を失った人にとって救いとなる方法ですが、 「インプラントがあるから歯が抜けても大丈夫」 と、 悪い意味での安心感を持つ人が増えています。

 

     しかし、 歯周病のために骨が破壊され、 人工歯根を埋め込むことができない場合もあります。

 

     また、 埋め込めたとしても清掃が不十分だと、 「インプラント周囲炎」といわれる感染が生じ、 抜かなければならないことも。

     ブラッシングがきちんとできていないままでは、 インプラント治療はできません。

投稿者: 南歯科医院

2017.01.11更新

     高齢者の中には、 「 歯槽膿漏 (歯周病)が良くなる 」 と信じて、 せっせと指で歯肉のマッサージをしている人がいます。

 

     これはおそらく、 マッサージすることで、 歯周病が悪化して腫れた歯肉の膿やたまった血が排出され、 歯肉が引き締まって良くなる、 という考えによるもののようです。

 

     しかし、 「 歯肉をマッサージして歯周病が治った 」ということを証明した研究や論文は一つもありません。

 

     歯肉のマツサージ自体は悪いことではありませんが、 わざわざ指でマッサージするよりも、 歯ブラシで歯と歯肉の境い目のプラークを除去しながら歯肉をマッサージする方が炎症が軽減するため、 歯周病の予防や改善には効果的といえるでしょう。

投稿者: 南歯科医院

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