スタッフブログ

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2014.10.16更新

    歯周病と呼吸器疾患の関係で最も注目されるのは誤嚥性肺炎です。

   誤嚥性肺炎とは、 加齢によって嚥下反射と咳反射が低下することで、 口中にいる歯周病原細菌などが唾液や食物とともに気管に入ることで発症する細菌性肺炎です。

   誤嚥性肺炎の患者さんの肺の中には口腔内の歯周病原細菌と同種類の細菌が存在していることも確認されています。

   実際に、 特別養護老人ホーム入所者の誤嚥性肺炎の予防や減少に口腔ケアが有用であったと報告されています。

投稿者: 南歯科医院

2014.10.16更新

    心血管系疾患は、 血管の内腔が狭くなり血栓が生じて、 心臓、 脳などの末梢血管に血栓症を引き起こす病気で、 高血圧症をはじめ冠動脈疾患や心不全、 心筋梗塞などが含まれます。

   多くの心血管系疾患の原因として、 血管の内腔を被覆している血管内皮細胞の障害と、 それに続く動脈壁への脂質の蓄積が考えられます。

   現在までのところ、 歯周病と心血管系疾患との相関関係は指摘されているものの、 疫学的な相関性は十分明らかになっているとは言えず、 今後の研究結果を待つところが大きいと言えます。

投稿者: 南歯科医院

2014.10.16更新

    血液中のブドウ糖 (血糖) は、 インスリンによって体内に取り込まれエネルギーとして利用され、 結果として血液中の糖分の量を調整しています。

   糖尿病は血糖値を下げるインスリンの分泌が低下し、 血液中のブドウ糖 (血糖) が多くなっている状態です。

   歯周病の炎症がある歯周組織では、 免疫反応により炎症性サイトカイン・TNF-αが増加し、 骨格筋細胞や脂肪細胞による糖の取り込みを阻害します。

   そのためインスリンの働きが阻害され血糖値が上昇して糖尿病の症状が悪化します。

投稿者: 南歯科医院

2014.10.16更新

    糖尿病と歯周病の関わりについては、 糖尿病患者の感染しやすい体質のために歯周病罹患者が増加することが古くから指摘されてきました。

   コラーゲン合成や歯根膜線維芽細胞の機能は、 ブドウ糖濃度によって影響を受けるといはれています。

   また、 高血糖である糖尿病患者の歯周組織に沈着しているAGE (高血糖によりタンパクが糖化されたもの) を、 食細胞マクロファージが貧食し、 炎症性サイトカインが放出されます。

   その結果、 歯槽骨吸収など歯周組織が障害を起こし歯周病が進行します。

投稿者: 南歯科医院

2014.10.16更新

    歯周病と全身状態の関係は、 「歯周病が全身疾患を引き起こす要因となっている場合」 と、 それとは逆に 「全身疾患に罹患することで歯周病を悪化させる」 という二つの方向性があることが、 多くの研究で明らかにされつつあります。

   たとえば、 全身状態を改善することが、 歯周病の改善につながる例としては 「糖尿病の治療」 や 「禁煙」 が挙げられます。

   一方、 歯周病に罹患することが全身の健康状態に影響するとされているのは、 糖尿病、 心血管系疾患、 呼吸器疾患や早産・低体重児出産などが挙げられます。

投稿者: 南歯科医院

2014.09.25更新

    正常な歯周組織では、 破骨細胞を活性化する因子と、 骨吸収を抑制する破骨細胞形成抑制因子によって、 破骨細胞の形成促進と抑制がコントロールされ、 骨吸収と骨形成のバランスが保たれています。

   しかし、 歯周組織の炎症が進みますと炎症性サイトカインによって破骨細胞が活性化し、 骨形成と骨吸収のバランスが崩れることで骨吸収が始まります。

投稿者: 南歯科医院

2014.09.25更新

    サイトカインは、 生体を構成している細胞が分泌するタンパクで、 自身、 周囲の細胞に増殖・分化等を調節するシグナルを伝えています。

   サイトカインの作用は炎症反応、 創傷治癒、 骨の吸収や形成などに関与するものまで多種多様です。

   一方、 歯周組織を構成する細胞には歯肉線維芽細胞、 歯肉上皮細胞、 歯根膜細胞などの免疫担当細胞があります。

   歯周炎が起こっている病巣では、 これらの免疫細胞がサイトカインを産生します。   本来は正常な歯肉の維持に不可欠なサイトカインですが、 歯肉炎の部位で持続的に作り出されることで、 正常なバランスが崩れ歯周組織の破壊を促進します。

   これらのサイトカインは炎症のある歯周組織中に多くみられ、 歯周治療を行って炎症が消失すると著しく減少します。

投稿者: 南歯科医院

2014.09.25更新

    生体に侵入した歯周病原細菌に対して、 生体防御反応により白血球が対峙します。

   白血球の25%ほどを占めるリンパ球は、 NK細胞、 B細胞、 T細胞などの種類があり、 抗体を使って異物を攻撃しています。

   また、 白血球の1つ、 マクロファージは生体内に侵入した細菌、 ウイルスを捕食し消化します。

   しかし、 マクロファージやT細胞は、 結果的に炎症性サイトカインを産生し、 炎症を促進し歯周組織を破壊してしまいます。

投稿者: 南歯科医院

2014.09.18更新

    同じ量、 質の歯垢 (プラーク) が存在しても、 歯周病発病感受性の違いによって、 歯周病を発症する人としない人がいます。

   この違いの理由として、 細菌に対する生体反応の違いが考えられます。

   若年性歯周炎あるいは広汎型重度歯周炎の患者さんでは、 炎症性メデイエーターを作り出す能力が人によって異なることが、 歯周病の発症、 進行にかかわっていると考えられています。

   また、 早期発症型歯周炎が多発する家族を対象とした家計調査でも、 歯周病の感受性には遺伝子的要因が深く関わっていることが明らかにされています。

投稿者: 南歯科医院

2014.09.11更新

    このようなバイオフィルムをコントロールする方法としては、 ブラッシング (歯ブラシ、 歯間ブラシ)、 フロッシングやスケーリング、 ルートプレーニング、 プロフェッショナルメカニカルツゥースクリーニングなど、 機械的に除去する方法が行われています。

   一方、 殺菌剤による化学的方法は浮遊細菌には有効でも、 バイオフィルムに対しては表面がバリアで覆われているため殺菌剤が浸透できず、 これまでは効果が少ないと考えられてきました。

   しかし、 最近になってバイオフィルムに浸透でき、 内部の細菌に対して殺菌力を発揮する殺菌剤が発見され、 今までの科学的バイオフィルムコントロールに対する常識は覆りつつあります。

投稿者: 南歯科医院

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